台風の基礎知識でもお伝えしていますが、台風被害の最も大きなものは強い風と大雨です。
台風から吹き出す強風で窓ガラスが割れてしまうと、家の中だけででなく人にも危険が及ぶことになります。
目次
台風の強風による窓ガラスの被害
台風被害の大部分を占める強風と大雨ですが、その強風が吹くと細い木が折れたり、看板が壊れて飛んだり、公共交通機関がマヒしたりと、被害は大きくなります。
その強風が住宅の窓ガラスに吹き付けるわけですから、その危険度は計り知れません。
台風の風の強さとその影響
下のイラストを見てもらうとわかるように、平均風速が15~20m/秒の「強い風」が吹くと、屋根瓦がはがれる被害が出始めます。
そして、平均風速が20~30m/秒になると屋根瓦が飛散したり、プレハブが転倒したり、ビニールハウスが倒壊し始めます。
イラスト引用元:気象庁「風の強さと吹き方」より
台風の強風で窓ガラスが割れるとどんな被害が出るか
- 家の中に吹き付ける雨風で部屋や家具などが濡れてしまう
- 砕け散った窓ガラスの破片でケガをしてしまう
1. 家の中に吹き込む雨風で部屋や家具などが濡れてしまう
台風の強風で飛散した小石や木の枝、屋根瓦やがれきなどが窓ガラスに当たり割れてしまうと、そこから雨風が吹き込み、部屋の中や家具などが濡れてしまいます。
- 畳や障子などがダメになってしまう
- 洋服や靴などが濡れてしまう
- 電化製品が濡れて故障してしまう
- 木材でできたタンスなどが濡れてしまう
特に水に弱い電化製品などは買い替えが必要になり、その費用は数万円から数十万円になることもあります。
畳や障子、タンスなどが濡れてしまうと、乾くまでに時間がかかりますのでカビの原因にも繋がり、そこで生活している人のアレルギーの原因になったりダニの発生にも繋がります。
2. 砕け散った窓ガラスの破片でケガをしてしまう
台風の強風で窓が割れる場合、「外から中へ」力が加わりますので、割れたガラスの破片は部屋の中に散らばることになります。
窓ガラスが割れた瞬間に窓の近くにいれば、割れたガラスが直接身体に当たりケガをする危険があります。
また、割れたガラスに直接当たらなくても、部屋に散らばったガラスの破片を踏んだりしてケガをする恐れもあります。
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台風の強風で窓ガラスが割れるのを防止する方法
- ベランダ周りの片付け
- 窓ガラスに飛散防止シートを貼る
- 窓のリフォーム、サッシのリフォームをする
この3つは個人でもできる防災対策の1つですが、上から取り掛かりやすい順番になっています。
1. ベランダ周りの片付け
窓ガラスを割る原因は街路樹や屋根瓦だけではありません。
自宅のベランダにあるものが、窓ガラスを割る原因となることも多いことを知っておきましょう。
- 物干しざお
- 洗濯バサミなどの小物
- 植木鉢
- 三輪車など子どものおもちゃ
- 傘
- ゴミ箱
- ガーデンテーブル、イス
台風による強風がベランダに吹き付けると、ベランダ内で風が対流し、そばにある小物を巻き上げます。
そして巻き上げられた小物は窓ガラスにぶつかりガラスが割れてしまいます。
そうならないためにも、台風情報を確認して、住んでいる地域が進路に入りそうだと思ったら、ベランダ周りの掃除や整理整頓をするようにしましょう。
これは庭に面したリビングや玄関などの窓にも言えることです。
2. 窓ガラスに飛散防止シートを貼る
家の周りやベランダ周りを整理整頓しても、外部から屋根やがれきが飛んでくることもあります。
特に大型の台風や竜巻をともなう前線を刺激する場合には危険です。
窓ガラスが割れても、部屋の中に割れたガラスの破片が散らばらないように、市販のガラス飛散防止シートを窓の内側に貼っておきましょう。
ガラス飛散防止シートは窓ガラスだけでなく、食器棚のガラス部分やサイドボードなどにも貼ることができ、台風以外にも地震にも効果があります。
3. 窓のリフォーム、サッシのリフォームをする
特に台風が頻繁に上陸したりと、台風の通り道となっている地域は根本的な対策が必要です。
昔は住宅の窓には雨戸があったものですが、今の住宅やマンションでは雨戸が最初からなく、窓がむきだしになっているケースが多く見られます。
むき出しの窓では台風の強風で割れてしまう可能性が高まってしまいます。
そこで、窓のガラスを金網入りや強化複層ガラスに替えたり、雨戸やシャッターを後付けすることをお勧めします。
窓を外側からガードする開閉式のものやリモコン電動や内部操作が可能なシャッターなど、様々なタイプの商品がありますので、「窓のリフォーム」を検討してみるのもいいでしょう。