台風の基礎知識と情報収集

台風接近前に知っておきたい警報と注意報の種類と取るべき行動とは?

投稿日:2017年6月6日 更新日:

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台風などの自然災害から命を守るためには、国や都道府県が行う対策などの「公助」だけでなく、私たち一人一人の「自助」、すなわち、災害に対する備えをしておく、危険を感じたら早めに避難するなど、自らの命を守るための防災行動を起こすことが重要です。

そのために事前に注意しておきたいものが、気象庁が発表する気象警報・注意報などの「防災気象情報」です。

では、台風接近前に知っておきたい警報と注意報にはどのような種類があるのでしょうか?

また、そのときに私たちが取るべき行動とはどのようなものなのでしょうか?

防災気象情報の種類

防災気象情報(大雨や台風)には、現在以下の5段階に分かれています。

情報 とるべき行動 警戒レベル
  • 大雨特別警報
  • 氾濫発生情報
 地元の自治体が警戒レベル5緊急安全確保を発令する判断材料となる情報です。災害が発生又は切迫していることを示す警戒レベル5に相当します。
 何らかの災害がすでに発生している可能性が極めて高い状況となっています。命の危険が迫っているため直ちに身の安全を確保してください。
警戒レベル5相当
  • 土砂災害警戒情報
  • 危険度分布「非常に危険」(うす紫)
  • 氾濫危険情報
  • 高潮特別警報
  • 高潮警報
 地元の自治体が警戒レベル4避難指示を発令する目安となる情報です。危険な場所から全員の避難が必要とされる警戒レベル4に相当します。 
 災害が想定されている区域等では、自治体からの避難指示の発令に留意するとともに、避難指示が発令されていなくてもキキクル(危険度分布)や河川の水位情報等を用いて自ら避難の判断をしてください。
警戒レベル4相当
  • 大雨警報(土砂災害)※1
  • 洪水警報
  • 危険度分布「警戒」(赤)
  • 氾濫警戒情報
  • 高潮注意報(警報に切り替える可能性が高い旨に言及されているもの※2
 地元の自治体が警戒レベル3高齢者等避難を発令する目安となる情報です。高齢者等は危険な場所からの避難が必要とされる警戒レベル3に相当します。
 災害が想定されている区域等では、自治体からの高齢者等避難の発令に留意するとともに、高齢者等以外の方もキキクル(危険度分布)や河川の水位情報等を用いて避難の準備をしたり自ら避難の判断をしたりしてください。
警戒レベル3相当
  • 危険度分布「注意」(黄)
  • 氾濫注意情報
 避難行動の確認が必要とされる警戒レベル2に相当します。
 ハザードマップ等により、災害が想定されている区域や避難先、避難経路を確認してください。
警戒レベル2相当
  • 大雨注意報
  • 洪水注意報
  • 高潮注意報(警報に切り替える可能性に言及されていないもの※2
 避難行動の確認が必要とされる警戒レベル2です。
 ハザードマップ等により、災害が想定されている区域や避難先、避難経路を確認してください。
警戒レベル2
  • 早期注意情報(警報級の可能性)
    注:大雨に関して、[高]又は[中]が予想されている場合
 災害への心構えを高める必要があることを示す警戒レベル1です。
 最新の防災気象情報等に留意するなど、災害への心構えを高めてください。
警戒レベル1

気象警報を発表するような大雨や台風は、ひとたび発生すると命に危険が及ぶおそれがあります。

「避難情報に関するガイドライン」(内閣府(防災担当))では、住民は「自らの命は自らが守る」意識を持ち、自らの判断で避難行動をとるという方針を踏まえ自治体や気象庁等から発表される防災情報を用いて住民がとるべき行動を直感的に理解しやすくなるよう、5段階の警戒レベルを明記して防災情報が提供されることとなっています。

警報や注意報などの防災情報は、効果的に利用して、早め早めの防災行動を取ることが命を守ることに繋がります。

気象庁のホームページに、防災気象情報の効果的な利用方法がわかりやすく載っていますのでご紹介します。

引用:首相官邸「防災気象情報と警戒レベル」より

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警報や注意報が出たらどう行動すればいいのか?

台風や大雨などの自然災害の場合、防災気象情報が気象庁から発表されますが、「自分の命は自分で守る」という観点から、警報や注意報が出なくても、危険を感じたら自主的に防災行動(避難など)に移るのが望ましいとされています。

では、具体的にはどのような行動に出ればいいのでしょうか?

事前にハザードマップで危険な場所をチェックしておく

台風や大雨のときには、海岸や増水した川、崖や沢など、危ない場所に近づかないようにしましょう。

避難するときも、危ない場所の近くを通らないように、事前に市区町村などのハザードマップを確認しておくといいでしょう。

ハザードマップは、過去に発生した災害の被害状況をもとに、地震や津波、台風や集中豪雨による洪水、崖崩れや土石流、火山の噴火など、大規模自然災害における被害発生状況を予測し、市区町村の地図に書き込んだものです。

ハザードマップには、河川が氾濫した場合に浸水が予想される地域、土砂災害の発生する危険性のある地区(土砂災害危険箇所・土砂災害警戒区域など)などが示されていますので、事前にこれらの場所を知っておくことで、早めに避難行動をとったり、危険を回避して移動したりすることができます。

国土交通省が運営しているハザードマップポータルサイトの中にある「わがまちハザードマップ」というものがありますので、お住まいの地域や職場などのある市区町村の危ない場所を確認しておくといいでしょう。

「わがまちハザードマップ」の特徴や使い方は、わかりやすく以下の記事にまとめてありますので、参考にしてみてください。

台風が接近する前に窓ガラスの補強などの防災対策を

台風の基礎知識でもお伝えしていますが、台風被害の最も大きなものは強い風と大雨です。

台風から吹き出す強風で窓ガラスが割れてしまうと、家の中だけででなく人にも危険が及ぶことになります。

台風の強風で窓ガラスが割れると、大きく2つの被害が出ます。

  1. 家の中に吹き付ける雨風で部屋や家具などが濡れてしまう
  2. 砕け散った窓ガラスの破片でケガをしてしまう

これらの被害を最小限に抑えるために、できることは以下の3つです。

  1. ベランダ周りの片付け
  2. 窓ガラスに飛散防止シートを貼る
  3. 窓のリフォーム、サッシのリフォームをする

特に、窓ガラズの補強は簡単にできますので、まずはここから始めてはいかがでしょうか。

補強方法などはこちらにわかりやすくまとめていますので、どうぞご覧ください。

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停電などに備えて防災セットを準備しておく

台風の大雨や強風による停電や断水に備えて防災セットを準備したり、避難が必要な際に必要なものを準備しておくことも必要です。

また、最低限の備えとして3日分の飲料水や非常食なども準備をしておきましょう。

防災セットは、防災のプロが厳選したものを選ぶようにしましょう。

おすすめは、シェルター が販売している防災セット『ラピタ』です。

『ラピタ』は、防災のプロである防災士が監修した防災セットで、3日間(72時間)生き抜くために必要な防災グッズが詰まっています。

防災グッズが65点揃う『ラピタ』はこちら。

非常食は、体を温めることができるもの、できればスープやレトルトのカレーなどを用意しておくといいでしょう。

実際に自然災害に被災した人の意見などを参考に、非常食についての考え方も変わってきました。

新潟県中越地震の被災者へ行ったアンケートによると、被災直後は「食べられるなら何でもいい」「食欲がない」「何を食べていいかわからない」と言う意見が多かったのですが、数日が経過してくると「パンは水分がなくパサつく」「温かいものが食べたい」と意見も変わってきました。

避難生活が長く続くと、明日への英気を養うためにも、温かいスープやお米などバリエーションに富んだメニューが必要になります。

まとめ

警報、注意報が発表されているときや悪天候のときは、交通機関がストップしてしまうおそれがありますので外出は控え、外出している人は、天気が荒れる前に、早めに帰宅するようにしましょう。

また、台風が接近するとわかったら、市区町村が発表する防災気象情報をこまめにチェックして、早め早めの防災行動を起こすよう準備をしておきましょう。

そして、危険を感じたら、防災気象情報が発表されていなくても自主的に避難するなど、自分の命を守る行動を第一に考えましょう。

防災セットや非常食などは、台風シーズンが来る前に必ずチェックして、足りないものがある場合は早めに揃えておくようにしましょう。







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