遠く離れた親の、毎日飲んでいる薬をあなたは把握していますか?
病気や薬によっては、1日でも飲まないと命が危険になるもの、1週間飲まなくとも命にすぐ影響しない薬など、さまざまなものがあります。
万が一の災害時、親がどんな種類の薬を飲んでいるのか、絶対に飲まないといけないものなのか、確認しておきましょう。
※なお、これは一般論であり、症状や治療段階によっても異なりますので、薬については医師の処方に従って服用してください
糖尿病治療薬
一般の糖尿病の治療薬は、毎日きちんと飲む必要があります。
また、インスリン注射などは、1日でも欠かすと血糖値が一気に上がってしまいます。
しかし、糖尿病の治療薬でも、飲まないからといって一気に危険な状態にならないものもあります。
1日でも欠かすと危険な糖尿病の治療薬
インスリン注射
体の中で血糖を下げるホルモンであるインスリンがない人が使っている薬で、この注射を打たないと血糖値が異常に上がってしまう危険があります。
予備の薬も含め、さらに注射器などをきちんと管理しておきましょう。
休薬が危険になる可能性がある薬
SU剤(スルフォニールウレア剤)
商品名:オイゴルコン、ダオニール、アマリール、グリミクロン、ラスチノンなど。
これらの薬の多くは1日中効くので、食事が摂れないときは低血糖を起こす危険があります。
ですから、その日の食事量を予想して、食事がいつもの半分なら薬も半量から3分の1に減らします。
低血糖のほうが時間を争うほど危険なことになりますが、普段より少し血糖が高めでも緊急の場合は大丈夫です。
一時的に休薬しても病状が急激には悪化しない薬
α(アルファ)グルコシダーゼ阻害剤
商品名:ベイスン、グルコバイ、セイブルなど。
腸での糖の吸収を抑える薬ですが、直接インスリンを出す薬ではありません。
ビグアナイド剤
商品名:ジベストなど。
肝臓に作用して糖の新生を抑え、筋肉での糖の取り込みを促進し、さらに腸管でのブドウ糖の吸収を抑制します。
チアゾリジン誘導体(アクトス)
インスリン抵抗性改善剤と言われます。
速効型インスリン分泌促進剤
商品名:ファスティック、スターシス、グルファストなど。
これらの薬は約1時間半で効果が半分になります。
食事の量に応じて薬も減らしましょう。
インクレチン製剤
商品名:ジャヌビア、グラクティブ、エクアなど。
インスリン分泌を促進する作用がありますが、血糖が低いときはその作用が弱いので、低血糖を起こしにくいのが特徴です。
食事ができるならいつも通りに飲みましょう。
この薬だけを飲んでいる人は、低血糖の危険は少ないです。
糖尿病以外の薬
長く休めない薬
パーキンソン治療薬
メネシット、マドパーなど、脳の中のドーパミンを増やす薬です。
パーキンソン病の治療薬は、休止するとその日から体が動かなくなったり、食事を飲み込めなくなったりします。
普段から予備の薬を1週間分確保しておきましょう。
抗凝固剤
ワーファリンなどの薬です。
心筋梗塞、脳梗塞の後などに飲む薬で、血管の中で血液が固まるのを防ぐ効果があります。
1日休んでしまうと血液が固まりやすくなってしまうので、再発作の危険があります。
普段から予備の薬を1週間分確保しておきましょう。
抗血小板薬
プラビックスなどの薬です。
血液の中で血栓ができないよう作用しますが、1日休むとすぐに危険というレベルではありません。
ただ、やはり予備の薬は用意しておきましょう。
利尿薬
尿の量を増やして、心臓の負担を軽減する作用があります。
心不全で使用されている場合、数日休んでしまうと心不全が悪化して、呼吸困難などが出てくる危険があります。
ですから、服薬を休んでも1~2日です。
ホルモン薬
甲状腺機能亢進、甲状腺機能低下症などに使用します。
ホルモンを補充したり、減らしたりしている薬です。
数日間休むと危険です。
狭心症治療薬
薬が切れると狭心痛が起きる可能性があり、予備の薬が必要です。
不整脈
患者によっては、薬が切れたらすぐに不整脈が起こるわけではありませんが、重症の不整脈の場合、薬が切れて不整脈が起こります。
こちらも予備の薬は用意しておきましょう。
気管支喘息治療薬
被災地では空気も汚れてしまっている可能性がありますので、喘息の吸入薬は必ず予備を準備しておきましょう。
抗精神薬・抗うつ剤・抗てんかん薬
これらの薬もやはり予備は準備しておきましょう。
飲まなくてもすぐに危険はない薬
抗アレルギー薬
降圧薬 など
1ヶ月飲まなくても命の危険はない薬
脂質異常症治療薬(リポバス、メバロチン、クレストールなど)
骨粗しょう症治療薬
胃腸薬
肝臓治療薬 など
高齢者へのサポートをホームセキュリティでカバーすることも検討しよう
どうしても両親が遠くにいる場合、特に自然災害などの際には心配がつきません。
そこで検討したいのが、高齢者へのサポートも充実しているホームセキュリティです。
- ボタン1つで警備員が駆け付ける
- 24時間健康相談ができる
- 持病やかかりつけの病院が登録できる など
などの高齢者へのサポートがしっかりしているホームセキュリティを選ぶと安心です。
どのホームセキュリティを選べば安心かをまとめた記事もありますので、どうぞ参考にしてみてください。