台風が通り過ぎると(台風一過)、また暑さが戻ってきます。
特に気をつけなければいけない高齢者と子どもの熱中症対策について紹介します。
目次
高齢者ができる5つの熱中症対策
エアコンを無理せず使い室温を下げる
高齢者は体温調節機能が落ちてくるため、暑さを感じにくく、蒸し風呂のような室温でも暑さを感じにくい傾向にあります。
また、エアコンに慣れていないせいか、体に冷たい空気が当たることを極端に嫌い、窓から入る空気や扇風機の風で我慢するという人も少なくありません。
ただ、暑さを感じにくくても体に大きな負担がかかっていることは間違いないため、気がついた時には熱中症で意識を失っているというケースもあります。
無理をせずにエアコンを使い、冷房が苦手であれば除湿機能を使うなどをして、室温と湿度を下げる工夫を心がけましょう。
水分を計画的に摂る
高齢者はそもそも体内の水分量が少なく、脱水状態になりやすく、さらに脱水を感じにくいことから水分を摂ることが遅れがちになります。
水分補給はのどの乾きを感じる前に行うのが基本です。
トイレが近くなることに不安を覚える高齢者も多いことから、一度にたくさんの水分を摂ることに抵抗があり、水分補給を避ける人もいます。
高齢者には無理に水分補給を促すのではなく、「30分に1回は水を飲む」など計画的に水分補給をするよう心がけましょう。
ただし、緑茶は利尿作用が強いことから、水分補給には向いていませんので、お水や麦茶を常温で飲むことがおすすめです。
お風呂や寝ているときにも気をつける
お風呂や寝ているときも水分は失われていますので、気づかぬうちに熱中症にかかってしまうことがあります。
お風呂に入る前にコップ1杯、出てから1杯。
寝る前にコップ1杯、起きてから1杯。
お水や麦茶を飲むようにしましょう。
また、枕元にペットボトルの飲み物を置いておくこともおすすめです。
外出時にはしっかりとした暑さ対策を
真夏の暑い日の外出は体に大きな負担がかかります。
歩きでの移動でなくても、汗により水分は失われ、日差しや地面からの照り返しの熱に影響を受けやすくなります。
熱中症にならないために、汗を吸収して発散しやすい軽めの服装にしたり、日傘などを使うことはもちろん、早めに休憩をとったり水分補給をするようにしましょう。
また、気温があまりにも高い場合には、無理をせずに外出するのをやめましょう。
近所で声かけをし、近況を把握する
高齢者は体温調節機能が落ちていることが多く、自分で熱中症対策を摂ることが難しい方もいます。
近くに住んでいる方が高齢者の状態を確認したり、声かけすることで、熱中症の予防や万が一の際の早期発見につながります。
高齢者も地域とつながることで安心して生活できるようになりますので、積極的に声かけをしましょう。
独立して両親が離れた実家にいる場合には、ホームセキュリティーなどを利用して安否確認することもおすすめです。
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子どもに必要な熱中症対策(乳幼児、児童・中高生)
乳幼児の熱中症対策
水分を多めに摂る
乳幼児は新陳代謝が活発なため、汗を大量にかいたり、尿で水分が出ていくことが多く、脱水になりやすい体のメカニズムになっています。
大人が水分補給をするタイミングよりも早く、回数も多く水や麦茶を飲ませてあげましょう。
また、夏には水分の多いスイカなどを食べることもおすすめで、少量の塩をまぶして食べさせてあげることも、汗や尿で失ったミネラルを補うことができるのでおすすめです。
熱や日差しから守る
体温調節機能がまだ未熟な乳幼児は、発汗などによる体内にこもった熱の放出がうまくできません。
そのため、気温の高い屋外や湿気の多い屋内などでは熱中症になる可能性が高くなります。
汗を吸い乾きやすい軽めの服装にしてあげたり、直射日光を避けるために帽子をかぶせてあげたりして熱や日差しから守ってあげましょう。
地面からの照り返しにも気をつける
乳幼児は大人よりも背が低いため、地面に近く、地面からの照り返しの熱を受けやすいので注意が必要です。
大人が32℃に感じる温度は、幼児の頭の高さのある50cmの高さでは35℃を超え、地面近くでは36℃を超えてしまいます。
ベビーカーに乗せているときも、赤ちゃんは地面に近いところに座っていますので、地面からの照り返しの熱を放出しやすい作りのベビーカーを選んだり、ハンディタイプの扇風機をつけたりして熱中症にならないように工夫しましょう。
また、寝ているかと思ったらグッタリしていたなどのケースもあることから、赤ちゃんの様子はこまめに観察するようにしましょう。
車内への置き去りは絶対にしない
JAFの調べでは、8月の晴天時(外気温35℃)にエンジンを止めた車の車内の温度を測ったところ、エンジンを停止させてわずか30分後の12時30分頃には車内温度は約45℃を記録し、その後も上昇を続け、15時頃には55℃を超えたことを確認しています。
乳幼児は自分の力で窓を開けたり、助けを求めることができません。
「ちょっとの時間だから」「寝ているから起こしたくない」などと乳幼児を車内に置き去りにすることは絶対にやめましょう。
室内でも油断は禁物
日差しの届かない屋内なら熱中症の心配がないかというとそうではありません。
乳幼児は汗をかきやすく、少し遊んだだけでも汗びっしょりになります。
体温調節機能の未熟な乳幼児は、屋内でも熱中症になる可能性がありますので、屋外と同じようにこまめに休憩をとったり、水分補給をしたりするなどの対策をしておきましょう。
外遊び中はしっかりと休憩をとる
乳幼児は遊びに夢中になりやすく、真夏の暑い中でも時間を忘れて遊んでしまうことがあります。
そんなときは大人がしっかりと管理・監督し、こまめに休憩をとらせたり、水分補給をするなどしましょう。
また、子どもは急に体調を崩すこともよくあります。
できるだけ子どもから目を離さずに、体調の変化に気をつけて遊ばせるようにしましょう。
大人が気にかけて子どもを守る
乳幼児は自分の体調の変化を言葉で伝えることが大人と比べて上手ではありません。
特に乳幼児の場合には、言葉も話せませんから、顔色や発汗の様子、泣き方などに違和感がないかなどしっかりと観察しましょう。
少しでも危ないと思ったら、すぐに応急処理をしたり病院へ連れて行くなど、早めの対応を心がけましょう。
児童・中高生の熱中症対策
スポーツで無理をしないこと
体を鍛えることは熱中症に負けない体を作るという観点からいえば必要なことですが、気温が高すぎる中でのスポーツや運動は体に変調をきたすほど危険なものです。
スポーツで体を鍛えるにも急に激しい運動をすることは避け、涼しい時期から徐々にはじめるようにしましょう。
また、体調が悪かったり睡眠不足のときは、無理に運動すると熱中症になる可能性が高まります。
激しい運動をする際には、体調管理をしっかりと行い、少しでも体調が良くない場合には無理をせずに休むことも必要です。
真夏にスポーツをする際には、水ではなく、糖分や塩分の入ったスポーツドリンクなどを飲むように心がけましょう。
学校行事で無理をしない
屋外で行う運動会や課外活動などは、しっかりと水分補給をしたり、体調が崩れたら無理をせずに休みましょう。
屋内でも長時間同じ姿勢で立っている体育館での朝礼などでも熱中症になったり、体調を崩すことが多いので気をつけましょう。
野外の応援も注意
野球やサッカーなどの試合に応援に行く場合も注意が必要です。
屋根のないスタジアムなどでは、直射日光を遮ることができないので熱中症になるケースが多く見られます。
また、試合中はなかなか席を離れることができないこともあり、持参した飲み物がなくなっても我慢しなければいけないこともあります。
野外での応援に行くときには帽子をかぶるなどのほかに、いつもより多めに飲み物を持って行くなどの対策をしっかりとしましょう。
登下校中も注意
登下校中の徒歩、バス通学でバスを待っている時間、直射日光に当たる時間は気をつけましょう。
朝は体調不良に気がつかないことが多く、気がついたら倒れてしまったという経験がある学生さんも少なくありません。
また、1日の活動が終わって疲れがたまった下校中も、疲れたら休憩したり水分補給をするなど工夫しましょう。
文化部も注意
文化部だからといって油断は禁物です。
音楽室などは密閉性が高く、高温になりやすく湿気もこもりやすいので熱中症になりやすい環境です。
また、プレハブの建物や部室なども同じく熱中症になりやすい条件が整っていますので注意が必要です。
空調を使ったり、窓を開けるなどをして、こまめに休憩をとるようにしましょう。
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熱中症対策のおすすめグッズ
熱中症対策グッズは、基本的に熱中症になる前に使用することが必要です。
暑い日には準備をしっかりとすることが大切なポイントです。
外出先で使える熱中症対策グッズ
叩けば冷える瞬間冷却剤
叩くだけで急速冷却できるので、カバンの中に1つ入れておきたいグッズです。
持続時間は10分程度ですので、熱中症になってしまったときなどの応急処置に使えておすすめです。
ヒマラヤ岩塩タブレット 携帯ケース入り
水1Lに対して2錠が目安で、噛まずに飲み込んでください。
携帯しやすいタブレットケースなので、ポケットに1つ入れておきましょう。
GATSBY(ギャツビー) クレイジークール ボディウォーター
体に直接かけても、シャツの上からかけてもヒンヤリを感じることができます。
汗をかくたびにヒンヤリ感がよみがえるので、汗をかく屋外にいるときに活躍するアイテムです。
どこでもアイスノン 氷スプレー
タオルにひと吹きして首筋にあてるとヒンヤリを体感することができます。
内容量が少ないので一気に使うと1日でなくなってしまいますが、今すぐヒンヤリを感じたいときにおすすめです。
シャツクール 冷感ストロング
お出かけ前にシャツにスプレーするだけで、汗をかくたびにヒンヤリ感が約1時間持続します。
通勤通学前にシュッと吹きかけると満員電車でも爽やかです。
インナーシャツ クールマジック
天竺素材のVネックTシャツで、汗を即効で吸収し発散させるので、ニオイがこもらなくて満員電車にも安心して乗ることができます。
白いシャツを着るときには透けないベージュがおすすめです。
キャミソール クールマジック
メッシュ素材で通気性が抜群なので、暑い季節に心地よい商品です。
部屋干ししても嫌な臭いが残らない機能もプラスされていますので、雨の多い時期にもおすすめです。
EasyAcc 携帯扇風機 USBミニ扇風機
充電式のバッテリーで稼働するので、最長10時間連続稼働が可能です。
4~5時間でフル充電されますので、夜寝ているときに充電しておきましょう。
スポーツ、観戦中に使える熱中症対策グッズ
クールコアタオル スカイ
冷感メカニズム “COOLCORE( クールコア ) テクノロジー" を採用した革新的な機能性タオルで、水に濡らして絞れば何度でも冷たくなります。
紫外線遮断率98%、紫外線保護指数(UPF)50+でタオルなのにUVカット機能を備えているので、屋外作業やスポーツ観戦の際には首に巻いておくだけでお肌を暑さと紫外線から守ることができます。
アクエリアス ハンディパック
冷やして飲むのはもちろん、凍らせて保冷材代わりに使うこともおすすめです。
キャップが閉められるので、炎天下でこまめに水分補給するのに最適です。
森永製菓 inタブレット塩分プラス
汗で失いやすい塩分と、ビタミン群・カルシウム等を総合的に、手軽に補給することができるタブレットキャンディです。
スッキリ美味しいレモン味なので、美味しく熱中症対策ができるおすすめです。
アイスベスト
熱中症対策に最も重要な個所、背中と脇を同時に冷却してくれるベストで、生地には速乾素材クールマックスを使用しさらさら快適な着け心地を実現しています。
フリーサイズですが、肩部分のマジックテープでサイズ調整ができるので、幅広い年齢層で使用できます。
しろくまのきもち サマースカーフ
バンダナを約3~5分水に浸し膨らませ、タオルなどで軽く表面の水を拭き取り首に巻いて使うと、日本製シート状高分子ポリマーが水分を吸収し、ゆっくりと気化させることで、首の表面温度を下げ、冷えすぎず女性や小さいお子様からお年寄りまで『快適』に過ごすことができます。
最長で20時間冷却が持続するので、長時間炎天下にいるときにおすすめです。
NEW ひんやりハット
水につけて絞るだけで冷却効果が4~5時間持続します。
後ろの首筋まで覆うので、直射日光や紫外線(UV)から首筋を守り、ヒダ部分は取り外しが可能ですので帽子のインナーとしても使用できます。
寝るときに使える熱中症対策グッズ
アイリスプラザ 敷きパッド 接触冷感
ひんやり冷感素材の表生地と裏面生地には肌触り重視の方は吸湿速乾素材"クールパス"を使用したシンカーパイル生地を使用したリバーシブルタイプの快適冷感敷パッドシーツです。
家庭の洗濯機で丸洗いが可能なので、いつでも清潔にご使用できて、速乾性も高く、臭いを抑制する中綿を使用しているので部屋干しでも安心して使うことができます。
ひえぷる やわらかまくら
高性能冷却グッズで、エアコンに頼らない「エコ睡眠」がポイントで、冷凍しても硬くならず、やわらかくてしっかりとした寝心地です。
5時間ほど持続力があるので、熱帯夜でも気持ちよく眠ることができます。
※凍傷を防止するため、直接肌につけずにタオルなどで巻いて使用してください
ダイソン リビングファン
パワフルなのにスムーズな風を実現してくれる話題の扇風機です。
羽がないので安全性も高く、重量も2kg程度ですので、高齢の方でも楽に持ち運びができます。
リモコンやスリープ機能、首降り機能もあるので、寝室に1台あると気持ちの良い睡眠ができます。
乳幼児の熱中症対策グッズ
マジクール 冷感ミストファン
単三電池2本で約1.5時間持続するハンディタイプの扇風機で、ファンから出るミストが気化して涼しい風を感じることができます。
回転中に指を入れても痛くない安全なソフトファンを使用しているので、万が一赤ちゃんが触ってもケガをする可能性が低くおさえられるので安心です。
ケンユー わきアイス
カバーのまま冷凍庫に3時間入れておくだけで何度でも使うことができるのでお得です。
ジェル袋が通常2個、予備2個の合計4個ついてくるので、保冷バッグに予備を入れておけばお出かけの【行きと帰り】の2回使用することも可能です。
クールビットKIDS フラップCAP
水に1分間つけて絞るだけで冷感が持続するキャップで、ゴムが伸びるので頭のサイズは52~58cmまで対応可能です。
首元も日差しから守ってくれるので、屋外のお出かけに最適です。
ベビーカーカバー 日よけ
メッシュタイプの日よけなので、通気性もよく、赤ちゃんも外を見ることができるので怖がることもなく安心できます。
通気性には優れていますが、地面からの照り返しの熱はベビーカー内にこもりやすいので、ハンディタイプの扇風機などと一緒に使用するとより効果的です。
ベビーキャリー 保冷保温シート
ベビーカーやチャイルドシートの背中部分は熱がこもりやすいので、体温調節機能が未熟な乳幼児は熱中症対策が必要です。
このタイプの保冷シートを背中に入れておくだけで、2時間ほど快適に過ごすことができます。
カンガルーの保冷・保温やわらかシート
最適な温度を5時間キープできるので、真夏の屋外へのお出かけで抱っこひもを使うときにおすすめです。
保冷ジェルは冷凍しても柔らかいので、毎日の保育園の送迎時にも大活躍です。
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まとめ:高齢者も子どもも早めの熱中症対策を
高齢者や子どもは、体温調節機能が落ちていたり未熟だったりするので、熱中症になりやすいと覚えておきましょう。
熱中症にならないためには、早めに休憩をとったり、水分補給をしたりすることが大切なポイントです。
台風が過ぎて外出する際には、しっかりと対策をとって熱中症にならないように注意しましょう。