学校や会社、ショッピングセンターや映画館、スポーツジムなどで、AED(自動体外式除細動器)を見かけることが多くなりました。
では、AEDは一般家庭用に必要なのでしょうか?購入するならどこで検討すればいいのでしょうか?
最後にご紹介する会社のAEDは、個人での検討はもちろんのこと、会社や保育園、商店街などの団体でも検討いただけます。
目次
AEDはどんなときに必要とされるのか?
厚生労働省では、AEDのガイドライン「自動体外式除細動器(AED)の適正配置に関するガイドラインの公表について」の中で、効果的なAEDの設置場所について以下のようにまとめています。
- 心停止(中でも電気ショックの適応である心室細動)の発生頻度が高い(人が多い、ハイリスクな人が多い)。
- 心停止のリスクのあるイベントが行われる(野球場やマラソンなどのリスクの高いスポーツが行われる競技場)
- 救助の手がある、心停止が目撃される可能性が高い
- 救急隊到着まで時間がかかる(旅客機、遠隔地、島しょ部、山間部等)
突然死のリスクが高いものに対しては、植え込み型除細動器(ICD)の植え込みが第一選択となる。
しかし、患者の状態、意向、年齢など何らかの理由で、突然死のリスクが高いにも関わらず、ICDの植え込みが行われない場合も少なくない。
若年層の肥大型心筋症、QT延長症候群、運動誘発性多形性心室頻拍などハイリスク者がいる場合、周囲で救助を行うものがいることが期待される状況化であれば、自宅等にAEDの準備をすることを考慮してもよい。
台風や地震などの災害時でのAEDの必要性
復興庁の調査によると、東日本大震災のときの震災関連死の原因として、避難所生活での肉体的・精神的疲労が約30%、避難所等への移動中の肉体的・精神的疲労が約20%となっています。
そして病院の機能停止による初期治療等遅れが原因とされているのが約20%となっています。
避難生活では狭いスペースに大勢の人が一緒に生活することで体を窮屈にして過ごすことが多く、トイレを我慢するために水分を摂らずにエコノミークラス症候群になってしまうケースも増えます。
避難所から数時間かけて辿り着いた病院もすぐに転院となったり、避難所と避難所を数時間かけて移動したり、親戚の家などを転々としたりすることで肉体的・精神的疲労が蓄積することも震災関連死に繋がっています。
読売新聞では、東日本大震災での29人の震災関連死の中で45%にあたる13人が深刻な不整脈によるもので、AEDの迅速な使用で救命できたかもしれないと伝えています。
東日本大震災の発生後、坂総合病院(宮城県塩釜市)で死亡した震災関連死とみられる被災者29人のうち、13人(45%)の死因は深刻な不整脈で、病院到着前のAED(自動体外式除細動器)の迅速な使用で救命できた可能性があることが、同病院救急科の佐々木隆徳医師の調査で分かった。
引用元: 読売オンライン『震災関連死、AED使用で救命できた可能性』
一般家庭におけるAEDの必要性
冒頭でもお伝えしているように、日本における心停止の70%以上が自宅や住居で起きています。
心臓に疾患を持った人や高齢者がいる家庭であれば、自宅にAEDを設置することは有効だと考えられそうです(しかし、一人暮らしの場合、AEDを操作する人がいないため難しい)。
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AEDの使い方
総務省消防庁の統計資料(H26年版)によれば、119番通報から救急車が到着するまでの時間は平均で約8.5分と言われています。
心臓の動きを正常に戻す除細動が行われるまでの時間が1分経過するごとに生存率は7~10%ずつ低下し、心臓が血液を送らなくなると3~4分で脳の回復が困難になり、10分後にはほとんどの人が死に至ると言われています。
そのため、生存率を高めるためには、救急車の到着を待つ間にも周りにいる人たちが一刻も早く、AEDを使用して電気ショックを与えることが重要になってきます。
画像引用元:オムロン「AEDとは」
AEDは初めての人でも使えるように作られているから安心
でもやっぱり使ったことがないから不安です・・・
しかし、AED使用時と言うのは通常時とは異なりパニックになることも予想されますので、心臓マッサージを含めAEDの使い方などを消防署な講習会などで習っておくことで、緊急時にも落ち着いてAEDを使用することができるでしょう。
東京消防庁『救命講習のご案内』
ただし、講習を受けていなくてもAEDが必要と判断したときには1分1秒を争いますので、「そのとき」には積極的に関わり、目の前の命を救うことに集中しましょう。
AEDを使用するまでの4つの流れ
- まずは意識の確認
大きな声で「大丈夫ですか?」と声をかけて、反応がなければ救急車とAEDの手配を迅速に行います。
- 呼吸の確認
胸とお腹の動きを見て、上下に動いてないようなら「呼吸停止」と判断します。
※呼吸が確認できた場合には、横向きに寝かせて吐しゃ物や舌でのどが詰まらないようにします。
※しゃくり上げるような不規則な呼吸が見られる場合にも「呼吸停止」と判断します。これは死戦期呼吸と呼ばれ、心停止のサインのひとつです。- 心臓マッサージをします
肘を伸ばし垂直に体重をかけ、胸が5cm以上深く沈むくらいに胸を押し込みます。少なくても1分間に100回以上の速さで繰り返します。
参考サイト:公益財団法人日本心臓財団『心臓マッサージはどのようにするんですか?』- AEDの到着
心臓マッサージを繰り返しているうちにAEDが到着します。
AEDが到着したら電源を入れて、聞こえてくる音声アナウンスに従って操作します。
※電気ショックを与える場合には、傷病者に触れないように離れておきましょう。
また、具体的な使い方についても動画で確認することができます。
こちらは警備会社の提供するAEDの操作を説明する動画ですが、基本的なAEDの操作方法に変わりはありませんので、大まかな流れのイメージを掴んでおきましょう。
大切なのは「いつでも誰でも使える環境」を作ること
AEDのことは、テレビや雑誌で見たことがある人はいても、実際に本物を使っているところを見たことがある人は少ないのではないでしょうか。
今では会社やスポーツ施設など公共の場所の多くにAEDが設置されることが増えてきましたが、それでも緊急のときにどこにあるのかわからないと言う人もいるのが現状です。
個人でもAEDの購入はできますが、実際には法人や団体での購入が多いのが実情です。
しかし、これが個人レベルにまで引き上がれば、震災関連死などの突然死に対処できる確率は大幅にアップすることは間違いありません。
でも、AEDって個人でも買えるんですか?
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AEDを一般家庭用に購入するにはどうしたらいいか
上記でもお伝えしましたが、むしろ自宅や住宅内での心停止の発生率を考えると「個人宅での設置」が推奨されるべきです。
では、個人がAEDを一般家庭用に購入するにはどうしたらいいのでしょうか?
AEDを個人が購入する際に注意したい3つのポイント
- 使用頻度や使用目的
- 初期費用とランニングコスト
- 点検や管理などのメンテナンス
これらを確認すれば、最初はハードルが高そうなイメージのAEDの個人購入も、わかりやすく検討することができるようになります。
ポイント1:使用頻度や使用目的
現在日本国内のメーカーでは10種類以上のAEDが販売されていて、その1つ1つは使用頻度・使用目的によって性能が異なりますので、自分の使うであろう環境に合ったAEDを選ぶ必要があります。
- 海や川、プールなど水場に近いところで使用するか
設置する環境によって、AEDに防水機能や防塵機能があるかどうかを確認しましょう。 - 子どもが使うことを想定しているか
子ども(0歳~6から7歳)にAEDを使用する場合、大人と同じ電気ショック与えることはできません。
小さい子供がいる家庭や保育園、幼稚園などでは、本体スイッチ1つで成人モードと小児モードの切り替えのできるタイプを選びましょう。 - 心停止が起こる可能性が高いか
これはコストに関わってきます。
高齢者や心臓病の患者がいない場合には、コストとして高くなりますが、可能性が高い環境であれば設置することをおすすめします。
ポイント2:初期費用とランニングコスト
AEDが普及しているアメリカでは、1台約10万円ほどで購入が可能ですが、日本ではまだ普及が広がっていないため、1台約30万円ほどと高価です。
また、AEDは一度買ったらずっと使えるわけではなく、バッテリー交換や電極パッドなどの交換が必要になります。
ポイント3:点検や管理などのメンテナンス
ポイント2でもお伝えしていますが、AEDは「買ってお終い」ではありません。
毎日のメンテナンスはAED自体が行いますので、日々のメンテナンスは必要ありませんが、部品の交換などのメンテナンスは数年ごとに必要となります。
- バッテリー
4年ごとに交換 - 電極パッド
2年ごとに交換 - 小児用電極パッド
1年半ごとに交換 ※年数はあくまで目安です
これらのメンテナンスには通常「ランニングコスト」がかかってきます。
医師の指導などがあれば、代金は医療費控除の対象に
その年の1月1日から12月31日までの間に自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合に、一定の金額の所得控除を受けることができ、これを医療費控除といいます。
医療費控除額の計算方法は、下記の通りです。
医療費控除額=(医療費控除の対象になる医療費-保険金等で補てんされた金額)-10万円(総所得200万円未満の人は総所得金額等×5%)
※ 計算方法などは国税庁のホームページを参考にしてみてください
心臓病患者が購入又は賃借するAEDについては、次の理由から、その費用の支出が医師等による診療等を受けるため直接必要なものであると考えられますので、心臓病患者が購入又は賃借するAEDの購入費用又は賃借料については、医療費控除の対象となる医療費に該当するものと考えます。
(1) 心室細動が発症した場合、電気的除細動が唯一の効果的治療法であること。
(2) 心臓病患者については、心室細動が発症する可能性が高いことから、病院外で同症状が発症した際に、随伴する家族や介護者等が救命のためAEDを使用する目的で、医師の指示・処方に基づきAEDを購入又は賃借するものであること。
(3) AEDを用いた除細動は、医療行為に該当するものであること。
(4) 心臓ペースメーカーの代金及び同メーカーの電池の代金については、医師等による診療等を受けるため直接必要な医療用器具等の購入に該当し、医療費控除の対象となっていること。なお、AEDは、心臓病患者以外の者、すなわち誰でも購入又は賃借することができますので、心臓病患者がAEDの購入費用又は賃借料について医療費控除を受けるためには、AEDの購入又は賃借が医師の指示・処方に基づくものであることを明らかにする書類(証明書、診断書その他これらに類する書類)が必要になると考えます。
引用元:国税庁「心臓病患者が医師の指示・処方に基づき「自動体外式除細動器(AED)」の購入又は賃借をした場合の当該対価に係る医療費控除の取扱いについて」より
AEDの購入やレンタルの費用の自治体助成(補助金)
ただし、そのほとんどが学校や商店街、スポーツ大会の代表者などの団体ですので、個人にも助成してくれるかどうかは関連の市区町村の窓口に相談が必要です。
大田区ホームページ「AEDレンタル費用の一部助成について」
AEDの使用に関するQ&A
ここでは、AEDにまつわる質問とその回答をまとめています。
Q:心室細動とはどんな病気なの?
全身に血液を送る心室が不規則に痙攣をしてしまい、血液が全く流れない状態になる病気です。
心臓に起こる不整脈の一種で、数秒で意識をなくし、何もしなければ10分程度で死亡してしまう非常に怖い病気です。
Q:心臓の突然死ってどれくらいの確率で起こるの?
年間約6万人の方が心臓の突然死で死亡しています。
1日に換算すると毎日200人近い方が亡くなられている死亡原因が非常に多い病気です。
Q:AEDは誰でも使えるの?
2004年7月1日より医療従事者以外の一般市民でも使用できるようになりました。
Q:AEDは子どもや妊婦さんにも使えるの?
1歳以上であれば使用できます。もしその場に小児パッドがなければ成人用のパッドを使用します。
倒れた人が妊婦の場合にも使用できます。
電気ショックを行った結果、胎児に影響を及ぼしたという報告はこれまでありませんし、倒れた人が心室細動だった場合、電気ショック以外に救う方法はありませんので、AEDを使用して助けてあげてください。
Q:使用できない場合はありますか?
AEDは水に非常に弱いため、雨が降っていたり、水溜りの上だと感電や機械の故障の原因となってしまうため使用できません。
工事現場等にある鉄板の上も感電の危険があります。
倒れた人の体が濡れている時は拭いたり、胸毛が非常に濃い場合は処理をして下さい。
Q:AEDの講習を受けないと使えないの?
使えます。
その場にたまたま居合わせた方が使用することは問題ありません。
AEDが設置されているお店の従業員の方や、AEDが設置されている場所の警備員の方等、使用する頻度が一般の方より高くなる場合には受講が推奨されています。
Q:日々のメンテナンスは必要なの?
日々のメンテナンスは特に必要ありません。
1日1回AED本体が状態を点検していますので、何か異常があった場合は警報で知らせてくれます。
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個人が一般家庭用にAEDを購入するなら無料で試すことができるかどうかが重要
AEDは実際に使用するときに整備不良などで使用できないことがないように、日頃からメンテナンスや使用期限のチェックが必要です。
しかし、最近のAEDはメンテナンスの時期や消耗品の交換時期などを自動で知らせてくれるものもあり、管理もしやすくなっています。
個人がAEDを購入する際に確認すべき5つのポイント
1. 充実の機能
例えば、成人と子ども両方にも対応可能なボタン1つで切り替えが可能な「成人・小児モード切替」などがあり、別売りの小児用パッドが必要ない。
バッテリー残量などが一目でわかる仕様、コンパクト収納、簡単な操作方法などの機能が充実していることが必須条件です。
2. ランニングコストが低く抑えられている
アフターフォローやバッテリーや電極パッドなどの部品交換なども含めたランニングコストが低く抑えられることも、個人購入を考えると大きなポイントです。
3. 保管・管理がしやすい
バッテリー残量や電極パッドなどの状態が一目でわかる作りになっていて、期限管理や保管がしやすいことが重要です。
個人で購入・仕様するには、こう言った「使っていない時間」が長くなった場合でも管理ができると言うことは重要なことです。
4. AEDの無料お試しができるかどうか
初めてのAEDで、いきなりの購入は気が引けると言う人も多いはず。
一度試す機会があれば、どう使えて、何ができなくて、どう対処すればいいのかを購入前にイメージし、経験豊富なAEDアドバイザー相談することもできます。
5. 長期間にわたりフォローが受けられるかどうか
「購入したらフォローがない」なんてことは絶対に避けなくてはなりません。
見積もりから購入、部品交換から不良品の交換などを含めてのアフターフォローが長期間にわたって利用できるかどうか、ここもしっかりと見極めて検討してください。
初めてAEDを検討するなら「AEDコム」での資料請求・見積もりがおすすめです
ここまで、長きにわたってAEDの必要性や使い方、購入のポイントなどを説明してきましたが、日本国内に10社以上あるAED販売会社の中で、検討すべき会社の1つとしてまず第一に考えるのが「AEDコム」と言う会社です。
実際に私も見積もりを取ってみました!
もちろん個人でも見積もり・購入はできます。
もちろん、個人だけでなく会社や保育園、商店街などの団体でも検討することができます。
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また、会社として高度管理医療機器等販売業の資格をとるだけでなく、スタッフ全員が上級救命講習を修了することで、ネットや電話越しでも細かく対応できる態勢を整えているということで、アフターフォローも期待できます。
AEDの設置の仕方などのアドバイスだけでなく、市町村などへの助成金や補助金の相談の仕方などを含めて、親切に相談に乗ってくれる会社ですので、見積もりを取る際にはあらかじめ知りたいポイントや疑問などをまとめておき、見積もりを手にして2週間ほどでアドバイザーから連絡がありますので、そこで不明な点などを相談することをお勧めします。
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